「障がい」とは

自立生活10周年記念

北海道に冬が来ています。

外に出ると朝晩は、凍るような寒さです。

落ちたきれいな色とりどりの葉っぱを踏みしめながら、

もうじき雪が降るかなぁと思うこの頃です。

 

さて、今年の9月で自立生活10周年を迎えました。

「自立生活」というのは、障害者の世界ではよく使う言葉ですが、

「一人暮らし」をしたことをきっかけに表現することが多いです。

親元から離れて、自分で住みたいところを決め、生活の仕方も自分次第で、

お金や時間の使い方も自分で管理できるようになると、

もしかして自立したのかな~なんて思います。

 

でも、物事ややることをスパスパっと決めて

すぐ行動して、はい次!はい次!と迷わずに、スムーズに生活できる人は

どれだけいるのでしょうか。

 

ほとんどの人は、自分が持っている知識や情報、経験だけで行動できなくて、

いろいろなところや人から情報をもらったり、友人や家族に頼ったり、

気持ちを発散したりしながら、自分の中の生きるために必要な引き出しや

道具などを集めていくのだと思います。

 

障害があると、例えば車いすであれば、

車いすで入られるアパートやマンションが少なかったり、

大家さんが「障害者だと迷惑だ。何か起こったら困る」という勘違いを

して部屋を貸してくれなかったり、

介助が必要だけれど、ヘルパーさんが見つからなかったり、

車いすで入れる会社がなくて働き先がなかなか見つからなかったり、

などなど、「引き出しや道具を集める前に」いろいろな壁が立ちはだかっています。

 

障害があるからだけで、壁がこんなにあるなんて、

個人的にはよくわからない社会ですが、

とにかく誰かがなんとかしてくれるわけではないので、

どんどん情報を探したり、障害者への勘違いを正すために説明をしたりします。

 

一生に一度の人生ですから、一人暮らしをして世界を広げて、

楽しい生活をウハウハするためには、通らなければならない努力でした。

 

でも、努力したくてしたのではないので、そこを褒められても嬉しくありません。

(私はそうですが、自立生活に対する気持ちは人それぞれです。)

 

今はやっと、ウハウハ生活のスタートを切って、自分の心は踊っていることもしばしば。

あれ?あんなに表に出ていたのに?出ていないね。と言われるかもしれないほど、

自分の心地よい空間で過ごすことが多くなりました。

 

ここに今、たどり着いてよかったと心から思っています。

 

10周年おめでとう。

祝っていただいたみなさんもありがとうございました。

 

 

POSTED COMMENT

  1. 通りすがりのPT より:

    あることを検索していて偶然たどり着きました
    ブログを読ませて頂き、なるほど!と思うことしきりで大変勉強になりました
    10周年と1ヶ月と3日おめでとうございます

  2. みちのぼ より:

    初めまして。コメントをいただきありがとうございます。
    また通りすがりの際は、コメントくださいね。
    お待ちしています。

通りすがりのPT へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です