今日は、以前に就職活動の支援をしてくださった方に、久々に偶然会った。一般企業の就職のために、職場内の介助のことなどを含めて作戦を立てながら、支援してくださった。短い立ち話(実際はお互いに座っていたが)をする中で、その方が最近、くも膜下出血で倒れて入院していたことを知った。記憶がなくなったりと大変な状態だったようだ。
昨年の話のようだが、今は仕事に復帰しているという。障害当事者の話をよく聞き、就労支援事業所や企業とのつなぎを色々頭を使ってやってくださる方だから、貴重な存在だと思う。でも、フルタイムで仕事を終えたら、やはり疲れてぐったりしてしまうそうだ。
私は、その話を聞いて働くことについて考えた。一日8時間以上も、起きた状態で、人間関係と向き合い続けなければならない仕事は、並大抵のことではない。「そんなの、今の社会、当たり前でしょ」「働かないと食べていけないでしょ」と思う人もいるかもしてない。その「当たり前圧迫」が一番怖いのである。
周りにも相談できず、自分に対しても負荷を与え続けてしまう構造から抜け出すことができなくなる。働くことは生きがいやスキルアップ、誰かの役に立つことにつながる。働かない方がいいと言っているのではなく、1日いっぱい仕事に費やし、人生の半分は仕事関係にエネルギーを割いていることに、もっと敬う気持ちが必要だと思う。ずっと働いてきた父親や、ずっと専業主婦をやってきた母親の地道な苦労をもっと敬っていきたいと思った。
そんな話になったのも、久々に会った方に「仕事中に体を痛めて退職したのです。」という話をしたからであった。素直に話をしてくださるこの方のオープンさに、不謹慎ながら、仕事に関して悩むことは支援者も同じなのだとホッとしたのであった。