昨日は、札幌市の中央区を走っている市電の見学に行ってきた。私が職場へ通っていたときに、毎日使っていた。この写真の電車は、階段があって車いすでは乗ることはできない。低床車両なら車いすのまま乗れるが、3、4台しかないので、1時間に一本しかないのが不便。しかも、1年前までは、低床車両であっても、停留場の高さが車両より20センチほど低かったため、電車事業所のスタッフさんが車いすを持ち上げなければならなかった。ただ、スタッフさんはかなり親切で、いつもギリギリの連絡でも対応してくださった(ギリギリすぎて間に合わないこともある)。
これまで、通勤でしか使っていなかったため、市電のことをよく知ろうと見学をすることにした。私の気分はのほほんと遊び半分だった(笑)。

着いたら、毎回介助してくださったスタッフおじさんから「な〜、英語しゃべられるか〜?」と聞いてきた。気を楽にして行ったので、まさかの展開に驚いた。今日は私と私のヘルパーさん以外、見学者はマレーシア人だった。「おれ、しゃべるから通訳してくれ〜」といきなり頼まれ、これから何を話すのかよくわからない話(初めて見学したので)を英語で伝えることになった。

これは、札幌市の名物の「ササラ電車」。冬の間だけ発動し、電車のレールに入った雪を搔き出すための電車だ。竹を束ねたブラシのようなものを電車の前に40本、後ろに40本装着し、それらが回転して雪を掻き出す。朝一番の電車が走る前に、このササラ電車が一周しなければならないようだ。他にも、運転手が倒れても、自動でブレーキをかける緊急の装置の話や、電車がいつからできたのかなどを話してくださった。
5名中、全てマレーシア人だったが、お互いに知らない人もいたようで偶然出会ったという。最初に待合室で会った時、みんな携帯電話をいじって黙って待っていたが、私が英語で話しかけると少し雰囲気が和らいだ。とは言っても、私は英語が流暢ではないので、スタッフおじさんの話を理解してから英語を話すまでに、一拍以上時間を置かないとできなかった。マレーシア人の中に、一人だけ7回も札幌に遊びに来たことがある女性がいた。彼女は、少しの日本語がわかり、私の片言英語を理解してくれて、マレーシア語に通訳して、他のマレーシア人に伝えてくれた。通訳の通訳という面白い現象があり、面白かった。
最後に、みんなで写真撮影。念のため、小さい写真にしている。
30分という短い時間だったが、通訳ボランティアは今回初めてだった。
いきなりだったから、できたのかもしれない!
