今日はとても風が強い。天気は良いので出かけていたら、体まるごと吹き飛ばされそうになりました。今は一人でカフェでブログを書いています。外を見ると、小学生の子どもたちが、木に縄跳びを片方だけ取り付けて、回して飛び越えたかと思えば、今度はリンボーダンスのように縄を高くしてくぐっている。遊び方がそんなにたくさんあるんだね、一見何の変哲も無い遊びの方が想像力がつくんだろうなと思いながら、パソコンを二本指でパチパチと打っています。
昨日の選挙では、人工呼吸器をつけているALSの男性と、障害者介助保障で戦ってきた女性が議員になりました。政見放送をじっくり見たのは今回で初めてですが、約15分の演説で自身の政党の考えをはっきりと伝えていた政党はそんなになかったように感じます。その中で、障害者を特別枠にしたれいわ新選組の考えは、障害者を国会に送るというはっきりと貫かれたものだと感じました。これで、国会の中で、介助者の同席やコミュニケーションツールの活用、どんな車椅子でも入れる席の確保など、どんどん認められていくでしょう。
今日は、東京でお会いした明治大学の野澤先生が、札幌にいらっしゃいました。今度、学生と一緒に札幌に住む障害当事者の話を聴きに来るとのことでした。障害者は介助者をどのように利用しながら生活しているのか、介助される側から見る介助のあり方などを、教科書ではなく、生の体験から学んでほしいという先生の思いから実現するそうです。
しかし、学生が札幌へ来る旅費や講師代などは一切出ない。教授でなければ予算を大学に申請できないからだそうです。もうひと学年上がれば実習に組み込めるかもしれないが、早いうちからが大切であるという考えで、お金を出しても良いという学生がやっと来られる…。
最近は、介護福祉や社会福祉の専門学校でも、障害当事者が講師となる講義が減ってきています。資格を取るためのカリキュラムとなり、課題をこなすことで忙しくなってきました。そんな中、障害者の生の声を聴く時間が取れなくなってきているのです。野澤先生は、「障害者の声を聴くことが、学生のその後の学びにハリが出てきているのではないか」と学生の様子を見て確信しています。
受験に必要な言葉や知識だけを覚えるだけでは、結局、想像力がその枠を出ないで、頭でっかちになってしまいます。役所の職員が、ALSの方の生活の調査で、口文字や文字盤、コミュニケーションボードで話している姿に対して「時間稼ぎか」と言ってしまうのも、想像力が本人を眼の前にしても働いていない証拠だと思います。
生の経験の積み重ねが絶対必要だと思います。