みなさん、いかがお過ごしですか。
本日は、著書紹介です。写真には、ご紹介する本と、私が描いたポップが載っています。
『うみべのストーブ 大白小蟹短編集(大白小蟹)』
余韻の 居心地に いつまでも 浸りたい……。
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帯の中で印象的な紹介文を抜粋いたします。
「生活から生まれた絵とことばが織りなす珠玉の7篇 リイド社」
「小蟹さんの澄んだ心の目。そのまなざしを借りて私たちは、忘れそうなほど小さくて、でもとても大切な何かを見つめなおす。たしかに降ってきたけれど、とっておけない雪のように。 俵万智」
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ここからは私の感想です。
こちらの本は、7つの短編まんがになっています。まんがって、いつも次から次へとページをめくって早く読もうとしがちですが、『うみべのストーブ』を開き始めると、時間がゆっくりと丁寧に進んでいく感覚になり、お話の中にゆっくり浸かりたい……、そんな気分にさせてくれます。
7つのお話はそれぞれ違いますが、どのお話を読んでも「感情と、人と、景色がすべてつながっている、シンクロして、自分の中(読者の中)にある記憶もふわっと拾い上げられて、不思議と幸せな気持ちになるんです。
悩んだり、悲しかったり、言葉にできない感情で押しつぶされそうになったりしたことは、大なり小なりだれでもあると思います。そういう時はいつも孤独のようなものを感じるのですが、まんがの登場人物と一緒にいると「同じだ……、私は一人じゃない」と思うのと同時に、実は、どこか身近に共感できる人が必ずいて、言葉にわざわざしなくても、気持ちがつながった瞬間が見えるのだということを思い出しました。そして、そこには必ず、きれいな景色があったのだと。
一つ一つのお話を読み終わったあとの、余韻がたまらなく気持ちがよくて、
目を瞑って深呼吸したくなる。
余韻には居心地というものがあったのだということを発見して、
そこに浸ってしまっている自分がいました。
居心地のよさも、わるさも、まるごと浸ってもいいですか?
恥ずかしくも、だれかに聞きたくなるほど、幸せです。
『うみべのストーブ 大白小蟹短編集(大白小蟹)』
余韻の 居心地に いつまでも 浸りたい……。
