もう2023年もあと1ヶ月。
書きたいことが山ほどあるのに、頭と行動が追いつかない。
追いつかないので、今日気になったことから書いてみる。
私がこの人生でずっと思っていたことを、
お笑い芸人が言ってくださったことが嬉しかった!
ANZEN漫才みやぞんが日本福祉大学で講演した時、
福祉の勉強をしている学生に伝えた言葉。
みやぞんさんは、障害者福祉施設で6年間働いていたとのこと。
「相手を変えようとせず気楽に構えることが大切」
「福祉とは自分を助ける。
まず、自分が幸せになって、自分の機嫌をとる。
貯まってきた幸せを分ける形で(福祉の仕事を)やった方がいい」
みやぞんさん、ご自身の経験から学んだ大切なことを話してくださり、ありがとうございます。きっと想像するに、みやぞんさんは、ただ働いていたのではなく、相手のことも自分のこともよく考えて、うまくいかなかった時にも、どうしたらいいか考えてきたのかなと思います。
日本では、全体的に、周りのことを先に考えて自分の行動を相手に合わせる人が多い。それは、いい意味では「相手のことを気遣う」ことだが、悪い意味では、自分に無理がかかったり、「相手の考えや行動がみんなと違う」と思ったりすると、「他人に変わってほしい」という思考に変わってしまいがちだと思う。
「みんな我慢してるのに、あなたは……」「みんな頑張っているのに、あなたは……」と、目の前の相手に原因を求めてしまう。ここで注意しておきたいのは「目の前の人」に一方的に原因を見つけようとしてしまうことや、一方的に視線が向けられる先は「弱い立場に置かれている人」だ。家庭内だったら子ども、施設内だったら利用者や入所者など、管理されてしまう立場にいる人のこと。
我慢しないといけないとか、頑張らないといけないとか、そういうふうに思っている、その人自身が幸せじゃないから、「サポートを受けながら生きている人」に八つ当たりしたくなるのではないかと思う。
私が出会ってきたヘルパーさんも、自分の幸せを試行錯誤して追求している人は、「バリアが多いお店でも行ける方法を考えましょうよ」と提案してくれたり、利用者の希望や思いを聴いてくれたりする人が多かった。逆に、いつも不満を周りにぶつける人は、利用者に直接希望を聞かないで、職員同士だけで一方的に解決したり、自分の思いを犠牲に無理している人は、最初は意欲があっても、パワーが切れてしまうと、急に相手を攻撃したりする人もいた。
本当は、原因は人ではなく、環境に原因があることが多いのに、
私自身も、ヘルパーさんを憎んだ時もあった。
それは、やっぱり私自身が無理していたから。だから、私は、自分の心がいい状態になれるように、そのためにヘルパーさんに伝えられることは伝えるようにしている。とても安心できる介助をしてくれたら「ありがとう」と伝えるし、体が緊張してしまうような触り方をしてきたら「こうしてほしい」と伝える。
もし、聞いてもらえなくても、そのヘルパーさんは「いい状態ではない」のだと思うことにして、ヘルパーさんのことは否定しない。でも、来てもらっている目的が果たせない場合、違うヘルパーさんに交代してもらうしかないと思っている。私の幸せに向かって進んでいくエネルギーがなくなってしまうからだ。「いい状態ではない」ヘルパーさんが自分自身の幸せのために整えられるようになったらいいなと願うしかできないのだ。
「自分が幸せになってから」初めて相手のことを考えられる。
同じようなことを、
実際に障害者福祉で働いたみやぞんさんが
言ってくれたことに、なんだかホッとした。
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