あいうえおエッセイ

エリーゼを見つけ遠方に想いを馳せる

エリーゼというお菓子を久しぶりに食べた。ヘルパーさんにそのお菓子を用意してもらうときに、「エリーゼのために」と言ってしまうが、それは音楽である。ちなみに、「エリーゼのために」は施設や病院に暮らしていたときのトイレコールに使われていた。用を済ませて、コールを鳴らして職員さんを呼ぶのだが、しばらく鳴り止まない。トイレの便器でぼーっと待ちながら、この曲をよく聞いていたものだ。そうだ、この話がしたかったわけではない。本題のエリーゼというお菓子は、サクサクの棒状のウェハースの中に、甘くてしっとりしているクリームが入っている。昔からあるが変わらない味だ。関西のスーパーで、たまたまエリーゼを見つけた。パッケージに「北海道」と書いてある。北海道にいたときは、エリーゼが北海道のお菓子かどうかなんて気に求めていなかった。気持ちがノリノリになって、数年ぶりにエリーゼを買った。エリーゼを食べながら、北海道にいる友人にLINEでメッセージを送る。3年くらい連絡を取っていなかった友人に送った。私は、たまに「しばらく連絡を取っていない人に連絡を取ってみる日」を作っている。いつもの日常は、今のことで精一杯で、いつのまにか1日が過ぎ、また1日が過ぎていく。だから、どこかで、その流れを変えていかないと、いつまでも誰とも連絡を取らないことになるのだ。今回は、エリーゼのおかげで、いつもの日常とは違う、なんだか特別な時間が流れてきた。さてさて、反応があるのか、ないのか、どんな反応なのか、楽しみだ。

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