本日は、私が「介助ユーザーのためのパーソナライズ・ライフノート」
の取り組みを行っている思いについて語った動画を紹介いたします。
以下の文章は、動画の中で私が話している内容です。
ほとんどそのままの内容ですので、
文字で読みたい方、耳で聞きたい方はそれぞれご活用ください。
これまで長い間、思い続けていたことを初めて言葉にしています。
ぜひご覧ください。
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みなさん、こんにちは。初めましての方もいらっしゃると思いますが、
私は登り口倫子と申します。
この度は「介助ユーザーのためのパーソナライズ・ライフノート
(介助ライフノート)」に関心を持ってくださりありがとうございます。
「介助ライフノート」の
モデルノートについてお伝えしています。
お話しする順番は、
①私の自己紹介と介助の悩み
②介助ライフノートが生まれた背景
③今回のモデルノートのモニター募集
という流れです。
モニター募集は、介助を利用している方が対象ですが、
この取り組みに対する私の思いやイベントについても
お話ししているので、対象じゃない方も最後まで
お付き合いいただけると嬉しいです。
こちらの活動は、海老原宏美基金のご支援をいただいております。
私は脳性麻痺で日常のほとんどに介助が必要なため、
朝・日中、夜、深夜の泊まりと
毎日ヘルパー制度を利用しながら生活しています。
そんな私が日々感じていることは、
「毎日普通に暮らしながら、
自分の意思で人生を歩んでいきたいだけなのに、
ヘルパーとの関係性づくりがいつも立ちはだかって、
自分の家の空間で疲れていく」
っていうことです。
もちろん、
私の意思を汲んで動いてくださったヘルパーさんや、
私の言っていることを信頼して受け取ってくださった
ヘルパーさんもたくさんいらっしゃって、
自分で歩いているなぁと思っています。
でも一方で、私が伝えようとしているのに聞いていない態度だったり、
私がこうしたいと思ったことにつっかかってきたり、
外出とか入浴の時間を事前に行ってほしいと一方的に言われたりし、
生活や人生の流れが止まってしまうことも多いです。
そんな時にストレスが溜まって、
家にいることさえしんどくなったり、
他のヘルパーさんに怒りをぶつけたりして
しまうことが過去に何度もありました。
普通の人間関係ならあり得るかもしれませんが、
トイレや入浴、ベッドで寝る体勢を作っている最中に、
積み重なっていくストレスで、
生きるためになんとかしなければならないわけです。
そんな時、私はいつも自分の希望に立ち返ることで、
元の落ち着いた自分に戻ることをしていました。
そこでやっていたのが、自分だけが見るノートに
「本当は望んでいること・思っていること」を
書くということなんです。
それが今回作ろうと思った「介助ライフノート」の原点なんです。
この介助ライフノートの1番の役割は、
介助ユーザーが自分自身の大切にしたい軸を
見失わないように記録しておいて、
何かあった時に必ず戻れば、
エネルギーが復活していく、
というものを目指しています。
どうして作ろうと思ったかというと、本当に色々と理由があります。
1番は自分のために(笑)、
2番は同じように悩んでいる友人のために、
3番は他人の人生をコントロールしようとする
この世の中に物申すために!です。
1番と2番は介助ユーザー当事者であれば説明はいらないと思います。
じゃあ、3番は?
皆さん、障害福祉サービスを使うときに、
サービス等利用計画を書きますね。
でもそれは、決められた枠の中だけで、
私たちのニーズが決められてしまう仕組みがあります。
そこに物申していきたいのです。
もちろん、サービス等利用計画を書いてくださる
相談支援事業所の中には、きちんとニーズを聞いて
くださる方もいると思います。
でも実際には、相談員さんの個人的な努力で
されていることが多くて、
もともとは国がサービスを管理するものという特徴が強いです。
介助を通して自分の人生を作っていく私たちにとっては、
それでは受け身的にならざるをえません。
本当は、サービスを利用した先に、
どんな人生を送りたいのかということを考えても良いのだ
と思えることが大事です。
ですから、この制度を作っている社会の中で、
介助を利用する本人自身が、
もっと能動的に生活していけるのだ
ということを伝えていきたいという思いがあります。
大きなことを言いましたが、
まず1番にやっていきたいことは、
介助を利用して自分のより良い人生を
自分の足で歩んでいけるように、
ヘルパーや周りの人に自分らしく伝えることができる、
そんなきっかけを作っていきたいと思います。
その一環として、
今回、介助ライフノートを完成させる前に
モデルノートを作ってみました。
これを皆さんに見ていただき、
ご意見をいただいて、さらに改良したものを作っていきます。
そこで、応募いただいた方にモデルノートをお送りし、
ノートを使ってもらった後の
アンケートのご協力をお願いできればと思います。
モデルノートの項目は、
衣食住、家事のこと、寝るときや
座っているときの姿勢の作り方について、
一日の過ごし方、趣味や外出、仕事や活動、
家族や友人、介助者との関係などについて、
本当の希望を書きます。
モデルノートを通じて、
ノートに書いてある項目だけでなく、
そこに付随することで、
これについても書いていきたいという思いが
どんどん溢れ出てくるといいなと思っています。
モデルノートを受け取った方は、
こちら(介助ライフノート)に書いてある質問の回答だけでなく、
どんどん余白に書いて欲しいです。
それが本当に書きたいことなのではないかと思っています。
モデルノートを実際に見て使ってみたいという方は、
Googleフォームに、お名前とご住所、ご連絡先をご記入いただき、お申し込みください。
(Googleフォームはこちら→https://forms.gle/y1fwhh4QQTLAcGFYA)
紙媒体で利用できない方は、一緒にPDFをメールにてお送りいたします。
アンケートや問い合わせの連絡先を同封いたします。
合わせて、その後の意見交流のワークショップの参加者募集も
ご案内しますので、ご覧ください。
そして、2026年3月には、
どの方も参加できるオンラインイベントを行います。
「介助が必要な人のライフノートお披露目会(仮)」という
テーマで行う予定ですので、
私のブログやFacebookでご確認ください。
皆さんのご意見をたくさんいただき、
介助ライフノートをよくしていきたいと思っていますので、
皆さんどうかご協力をお願いいたします。
最後になりましたが、
今回のモデルノートの作成や郵送代、
ワークショップの開催などにかかる費用は、
海老原宏美基金のご支援をいただいています。
何年もあたためていた企画でしたので、
このタイミングで実現していることに心から感謝申し上げます。
みなさん、最後までご視聴ありがとうございました。